「話の後半は心臓に悪い。それくらい朝鮮半島問題は大変な状況が忍び寄ってきている。心臓が弱い方は途中で退出された方がいいかもしれない」と少し冗談も交えながら、しかし辺真一さんが伝えようとする朝鮮半島情勢は、それほどまで大きな問題なのだと感じる講演会の始まりでした。
講演では北朝鮮とアメリカの歴史的背景や、日本と韓国の問題を詳しく解説していただきました。新しく韓国の大統領に就任したユン・ソギョル(尹錫悦)氏について、「日韓関係に限っては好ましい。日本と協調関係を強めていくだろう。北朝鮮問題に対しては強気姿勢なので不安があるが、戦争だけは引き起こしてはならない。」と辺さんは語気を強めました。
日本と韓国には解決しなければならない問題がいくつもありますが、大事なことはお互いの意見を尊重すること。「日本と韓国は思考や気質が似ていない。両国とも自分の尺度や定義で相手を判断すると大きな間違いをする。政治家は特にTPOを考えて発言をしないといけない。それには国民がチェックすることが必要」と辺さんは話します。
また「日本人は楽天的な国民性には見えないが、北朝鮮問題に関しては危機感が薄い。私は危機感をあおっているのではなく、警鐘を鳴らし、みんなで考えよう、声を上げようと伝えている。」と訴えかけました。
講演会翌日、北朝鮮が日本海に向けてミサイル3発を発射したとの報道がありました。朝鮮半島が近い福岡。改めて北朝鮮の動向について考え、朝鮮半島の問題がますます身近に迫っていると感じる講演会でした。
1947年東京都生まれ。明治学院大学英文科卒業後、10年間の新聞記者を経てフリージャーナリストとなる。 新聞記者時代の1980年に北朝鮮を取材訪問する。 1982年朝鮮半島問題専門誌「コリア・レポート」を創刊、現編輯長。 1985年「神戸ユニバシアード」で南北統一応援団を結成する。 1986年テレビやラジオ等、各種メディアで評論活動を開始。 1992年韓国を取材訪問し、以後今日まで三十数回に及ぶ。 1998年ラジオたんぱ「アジア・ニュース」のパーソナリティに。 1999年参議院朝鮮問題調査会の参考人を務める。 また、沖縄大学客員教授や、海上保安庁政策アドバイザー(〜2015年3月)などを兼務。 現在、雑誌メディアへの執筆、さらにテレビのコメンテーターとしても活躍中。 公益社団法人日本外国特派員協会会員、一般社団法人日本ペンクラブ会員。
開催日 | 講師 | 演題 |
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R01.05.23 | タレント、工業デザイナー、 怪談家 稲川 淳二 |
笑えて・不思議で・怒って・泣いて |
30.05.23 | 米カリフォルニア州弁護士 ケント・ギルバート |
だから日本は素晴らしい 〜世界があこがれるこの国に暮らして〜 |
29.05.23 | 書道家 武田 双雲 氏 |
「文字の力、言葉の力、生きる力」 違いを認め合う。違いをリスペクトする。 |
28.05.23 | 落語家 三遊亭 歌之介 氏 |
明るく捉えていきましょう! 人生は思った通りになる。 |
27.05.21 | ジャーナリスト 井上 和彦 氏 |
日本を取り巻く安全保障環境 −情報を多角的に捉え、客観的な事実で判断する力を。− |
26.05.22 | 野球解説者 島田 誠 氏 |
苦難の克服 −あきらめない。それがプロの証。− |
25.05.23 | 作家・慶応義塾大学講師 竹田 恒泰 氏 |
日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか −自分の国に誇りを持てたらもっともっと輝ける。− |
24.05.24 | 経済ジャーナリスト 須田 慎一郎 氏 |
いま起こっていること、これから起こること −これからの中小企業の生き方− |
23.05.24 | 千房(株)代表取締役 中井 政嗣 氏 |
できるやんか! −人間って欠けているから伸びるんや− |
アクセス - 公益社団法人福岡西部法人会